炊飯時の吸水
昔から、先輩に炊飯時には30分以上の吸水が必要だと教わりました。
吸水時間に30分、加熱・蒸らしに約30分、計1時間は炊きあがるまで必要で、お腹がすいているのに最低限約1時間は待つ必要があります。
もっと早く飯にありつく為に検討してみました。
加熱・蒸らしは外せませんが、それなら吸水時間(30分)無しであれば炊飯時間を半分程度に短縮できるのでと思い、実際に吸水の有無で炊きあがったご飯にどれだけの違いか有るのか検証してみました。
ネットで調べると、吸水の有無での炊きあがったご飯に大きな違いは無いとの事ですが、ご飯が冷めると、吸水していないとパサつくとの情報ですがどうでしょうか?
以前の記事で、吸水時間と吸水率を検証しました。結果は、30分で吸水率90%、1時間で100%、やはり吸水は30分程度必要との判断材料が得られました。
固形燃料による「ほったらかし炊飯」にて比較
・ダイソー ミニメスティン(500ml)
・ポケットストーブ
・ダイソー25g固形燃料
アルミホイルは拡げていない
燃焼時間は27分程度
・無洗米 一合(180ml) 157g
・水 220cc
「ほったらかし炊飯」比較検証開始
2つのミニメスティンを用いて、吸水30分と吸水無しで固形燃料が燃え尽きるまでの「ほったらかし炊飯」を実施しました。
吹きこぼれてきてフタが持ち上がるのでメスティン上に水を入れたコップを重しとして置きました。
消火は28分前後で、吸水有り・無しでの差は有りません。
蒸らし10分後の比較
蒸らし10分後にメステインのフタをあけたお米の状態です。炊きあがりも同じような感じです。
メステインから半分づつ取り出してお皿に移しました。
食べて比較した結果ですが、まったく違いが判りません。
吸水30分と吸水無し、どちらも美味しい!
オコゲがどちらも有りますが、さすがメスティンで炊いたご飯です。
蒸らし10分後すぐに食べるなら吸水は必要ないですね。キャンプや山行なら炊きあがればすぐに食べるでしょうから。
蒸らし10分後を比べた結果、差がありません。吸水は必要ありません。
18時間後での 冷めたご飯 比較
午後2時に炊き上げて、メスティンに残ったご飯を次の日の朝8時に食べ比べてみました。
室温が高いので、いたむ可能性が有るので冷蔵庫にメステインごと入れて保冷しました。炊飯から18時間後での食べ比べになります。
レンジでチンしてないので冷めたご飯ですが、食べ比べた結果、まったく同じで差はありませんでした。嫁さんにも食べてもらいましたが「同じじゃーん」という結果です。
嫁さんの感想は、18時間も経過しているご飯なのに「メスティン」で炊いたご飯はなぜ美味しいのと聞かれました。でも本当に美味しいと思います。
18時間後に比べた結果、差はまったく有りません。吸水しないと冷めた時にご飯がパサつくとのネット情報でしたが、まったくそんな感じはありません。
結果
固形燃料による「ほったらかし炊飯」では吸水は必要なしでOKです。
吸水時間30分以上が必要なしであれば従来の1時間程度かかっていた炊飯を半分程度に短縮できます。
吸水無しで30分程度で飯にあり付けるのはありがたいと思います。
固形燃料を使った「ほったらかし炊飯」で吸水30分を厳格に取っていたのは何だったんでしょうか。
検証
固形燃料での炊飯で、吸水が要らないのはなぜなのか考えてみました。
固形燃料の火力が弱いために、着火後の加熱温度上昇が緩やかであるため、この緩やかな温度上昇に吸水しているのではと思います。
炊飯の口言で「始めチョロチョロ 中 パッパ・・・」というのが有りますが、ご飯が美味しいと売りの食堂屋さんも吸水などしないそうです。格言の「始めチョロチョロ」が火力を弱めた加熱が吸水に当たるそうで、その後一気に過熱して「パッパ」と炊くそうです。
固形燃料での最初の加熱は、「始めチョロチョロ」と同じで吸水しているのと同じ効果が有るのではと思います。
<参考-Ⅰ>
「始めチョロチョロ、中パッパ、赤子が泣いても蓋とるな」が一般的ですが、
正確には
「始めチョロチョロ、中パッパ、ジュウジュウ吹いたら火を引いて、赤子が泣いても蓋とるな」が正解だそうです。
①「始めチョロチョロ」は弱火で沸騰までの時間を長くする工程(吸水)
②「中パッパ」は強火で煮る工程
③「ジュウジュウ吹いたら火を引いて」は吹きこぼれてきたら弱火にする
④「赤子が泣いても蓋とるな」は火を消して(火からおろして)蒸らし工程
火力調整が出来るガスバーナーでなら可能な炊飯方法だと感じます。
火力調整が出来ないアルコールストーブや固形燃料では無理な炊飯方法だと思います。
<参考-Ⅱ>
電気炊飯器も「始めチョロチョロ 中 パッパ」を行っているそうです。スイッチONで最初緩やかな温度上昇をして、その御急激な温度上昇にて炊飯しているそうです。
ちなみに、電気炊飯器は「吸水」→「加熱」→「蒸らし」は全自動で実施しているそうです。
よくスイッチONする前に吸水する方がおられますが、電気炊飯器には不必要な工程です。
意外に、この電気炊飯器が「吸水」から「蒸らし」まで全自動で行っていることを知らない方が多数いらっしゃいます。アハハうちの嫁さんがそうでした。
<追記>
この記事を書き終えた後で、笠置キャンプ場にて吸水無しでの一合「ほったらかし炊飯」を実施しましたが、記事のとおり何の問題もなく美味しいご飯が炊けました。
本当に、固形燃料での炊飯には吸水が不要なのだと感じます。
良かった、本当にこれで炊飯時間が短縮でき、短時間で美味しい飯が食べられます。
固形燃料のアルミホイルを拡げる事なく火力を弱めて炊飯を実施して、吸水がいらないことを実証しましたが、アルミホイルを拡げて火力を強めた時(約1.5倍火力が強まる)にどうなるかが気になります。
いずれ、アルミホイルを拡げた実証テストをやってみたいと思います。
<追記>
アルミホイルを拡げて火力を1.5倍にした実証テストをやってみました。
その結果の記事です。
是非読んでください。
結果は、吸水有り無しでスゴイ結果がでました。
関連記事一覧
◆画像をクリックすれば、関連記事に入れます。
最後までお読みいただきありがとうございます。独り旅を楽しむ情報を発信しています。
今後ともご愛読ください。
コメント