一年ほど前に3ヶ月間に亘って固形燃料の揮発劣化を調べましたが、薄いフィルムで包まれた固形燃料は全て劣化が防げない事が判明しました。
今回、一年前の固形燃料を一年間放置して、どこまでの劣化状態になるかを記録しましたので、ご紹介します。
3ヶ月間観察した固形燃料劣化の結果
2022年度に3ヶ月間(14週間)一週間ごとに重量を測定して各固形燃料の揮発劣化を調べたグラフです。
包装袋を開封しない限り揮発劣化しません。
開封すると見る間に劣化します。
固形燃料を維持するには、最低限包装袋を開封しない事が一番です。
薄いフィルムで包まれた固形燃料は、パーツ袋に入れても劣化しますが、それでもパーツ袋に保管するだけで劣化スピードを遅らせる事ができます。
一週間程度の旅で使用するならパーツ袋に入れるべきです。
ここ2年ほど前から、固形燃料保管ケースが100円ショップで売られていますが、正直このケースに入れても劣化を遅らせるだけで、劣化を止めることは出来ません。
まあ14週間経過して、70%程度まで揮発劣化を抑えられます。
それでも1ヶ月程度の旅なら94%程度の劣化ですので使用には耐えれる感じです。
揮発劣化しはじめた9~14週は、7月中頃から8月末の
超真夏日の期間で暑い気温でした。
ダイソーなどで売られている25g固形燃料で、プラスチック容器に入っている製品です。一応揮発劣化はしないと思いますが、でも暑い真夏の時には揮発劣化しましたので注意が必要です。
ジェル状着火剤は。ほぼ揮発劣化しないと思います。
4個入って100円ですのでこれを入れる下側のケースさえあれば使える着火剤です。
火力も固形燃料とほぼ同じです。欠点は残渣物が多く下側にアルミホイルを曳く必要があります。
◆ジェル状着火剤とEsbit製チタニュームストーブでの「ほったらかし炊飯」の記事です。
長旅で固形燃料を使用するなら、揮発劣化しないこの着火剤を用いるのも良いかもと思います。
ポケットストーブでも受け皿が有れば問題なく使用できます。
開封後 1年経過した固形燃料の姿
薄いフィルムで包まれた固形燃料を一年間放置して、固形燃料がどの様な姿になっているかを調べました。
固形燃料20g
名称は゛固形着火剤」となってますが、成分はメタノールであり固形燃料として使う事が出来ます。
「ほったらかし炊飯」時には、0.75合炊き用としてよく使用しています。
0.75合の炊飯にはピッタリで、オコゲもほぼ出来ないぐらいで、過去何回も実施していますが、一度として失敗がありません。
20gが5個入ってます。
開封後1年後の姿です。
左がそのままで放置した物。
右側がパーツ袋に入れて保管した物です。
◆一年後の揮発した重量です
開封時には20gあった固形燃料が、開封後には2~3gに揮発劣化しています。
固形燃料30g
100円ショップCANDOで売られている
固形燃料30gです。
3個/袋で100円
20g着火剤と同様に薄いフィルムで包まれた製品です。
下部にアルミホイルがあります。
3個/袋で100円
開封後1年後の姿です。
◆一年後の揮発した重量です
開封後、一年経過すると揮発して3gとなっています。
30g → 3g
この劣化した固形燃料に着火してみましたが燃焼しませんでした。
ほぼアルコール成分は揮発している感じです。
まとめ
薄いフィルムで包まれた固形燃料は、一年後には必ず揮発劣化して無惨な形態となります。絶対に保管する事は不可能だと思います。
次に使うまでの期間が1ヶ月以上の場合、余った固形燃料は破棄すべきですね。
固形燃料を買うなら、100円ショップですね、少量(数個)ごとに購入できますし、使う分だけ数をそろえる事が出来ますので。
後、収納袋を開封(破らない)しない限り劣化しませんので、袋に3個入っていることも便利だと思います。袋を開封した場合は、残った固形燃料はパーツ袋に入れてください。
個人的にアウトドアで使う場合、長期保管が出来ないので、間違っても数十個単位の固形燃料をネット等で買うべきではないと感じます。
山を何週間と歩くなら、揮発劣化しにくいプラスチックケースに入った25g固形燃料かジェル状着火剤を選択すべきでしょう。
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