不織布を破いた開放して温度と持続時間を測定
「使い捨てカイロ」は、不織布から入る空気量を制限することで最高温度と持続時間を生み出している事がわかりました。では、不織布を開放して空気に曝すとどうなるのかを個人的に気になりました。
最高温度がどの程度になるのか、また持続時間はどの程度になるのか、この記事を読まれている方も気になりませんかー。
で、調査してみました。個人的に興味を持った内容ですので、あしからず!
検証方法
カイロの不織布をカットして大きく開いて主成分の鉄粉を少し山盛りにして、その中に熱電対を突っ込みました。
熱を維持するためにダンボールを二枚曳いてます。
温度測定は、温調計を使用
温調計:シマデン SR-71
精度:±0.3℃
熱電対:T型熱電対
温調計3台にて、一度に3個のカイロの温度を測定
測定した「使い捨てカイロ」の状態です。
不織布の3辺をカットし広げて
中の発熱体(鉄粉)を外気に曝け出した状態です。
この発熱体(鉄粉)に熱電対を差し込んで温度を測定します。
カイロの下地はダンボール2枚を曳いてます。
◆例として30分から80分までの温度測定結果を画像で示します。
左:桐灰 貼るカイロ 14時間
中央:マツモトキヨシ 貼るカイロ 12時間
右:TOPVALU 貼らないカイロ
20時間
一番変な温度上昇したのがも画像中央(温調計)のマツモトキヨシ製のカイロです。他のカイロが最高温度に達成して温度が下がっていくのに。マツモトキヨシ製カイロのみ時間40分で最高温度となっています。画像の温度を時間と共に見ていただくとわかります。
時間的な変化
時間と共に、何の成分(鉄粉)が黒から茶色に変化して鉄粉が錆びていく様子が判ります。
開始直後はさらっとしてますが、時間と共に固まっていきボロボロになります。
画像ではわかりにくいと思いますが、確実に茶色になっていきます。
検証に使用した「使い捨てカイロ」
◆使用したカイロ一覧
合計:6種類
時間経過と温度を測定
カイロの不織布3辺をカッターナイフで開いて、熱電対を差し込んだ時点を0分としてスタートしました。測定時間は、0分〜80分 ほぼ80分で加熱が終了します。
貼るタイプ レギュラーとMINI検証
マツモトキヨシ(販売:小林製薬)の最高温度が時間経過40分で72℃、温度プロファイルも独特です。
それ以外の製品は、最高温度90℃~93℃。80℃越えから水蒸気が出ますが、指で触ってみても熱いという感触は意外にも有りません。ほんわかと暖かい程度の熱さです。
MINIの最高温度は65℃でそれ以上の温度にはなりませんでした。鉄粉の重量もレギュラーの半分以下ですし、発熱パワーが極めて弱いと思われます。
貼るタイプと貼らないタイプでの比較
メーカーはどちらもTOPVALU、意外にも温度プロファイルが異なります。異なるということは、カイロの成分が違うということだと思われます。TOPVALUの貼らないタイプが、今回調査した中で最も高い温度で約94℃でした。
この94℃の時も、恐る恐る指で触りましたが、熱いというほどの感触はありません。まあ普通に暖かい程度の感触しかありません。たぶん手が冷えているので、カイロの熱が即座に吸収されるせいだと思います。
貼り付けるカイロの下地の影響での比較
調査した時、カイロを貼り付ける下地によって温度と時間がどう変わるかを測定しました。
使用したカイロはTOPVALUの貼るカイロで(持続時間12時間)で、どちらも同じ製品です。
下地は、ダンボール二枚と鉄板で、室温は10℃です。
比較した製品は同じなのに、温度が違う事にびっくりです。下地の影響がこんなに出るとは思いませんでした。カイロそのものは発熱しているのでしょうが、下地鉄板に熱を奪い取られているのでしょう。
下地の影響は大きいですね。
この結果から、寒い時にカイロが寒い外気に触れているのも温度低下の原因になると思われます。
寒い時にはなるべく寒い外気に触れないようにすべきでしょう。例えばポケットに入れるとか、貼り付けるタイプならなるべく身体に近い下着に貼るとかにすべきだと思います。
鉄板に貼り付けた方は、正直間違いかと思って熱電対を疑ったりしましたが、測定上問題はありませんでした。
結果
カイロの不織布を破って「使い捨てカイロ」の鉄粉を空気中に放置するし、発熱時間は80分程度で最高温度は90℃越え(最高94℃)ぐらいだとわかりました。
不織布で発熱体(鉄粉)を覆うことで空気の流入量を制限して温度と持続時間を調整していることが理解できました。
最高温度の90℃以上で、手で触ってもそんなに熱くない事から、加熱エネルギーは極めて弱いという感じです。100℃以下なので発火するなんて事も絶対にありえません。
個人的には、TOPVALUの貼らないカイロを愛用してます。
・安価である点
・持続時間が12時間以上と長い
・最高温度が高いことから暖かい
使用方法によっても性能が大きくかわります。皆様も、良いカイロを選んでください。
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