アルコールストーブで水800ccを沸騰させるアルコール量はどの程度必要なのか?

EVERNEW製チタンアルコールストーブ(EBY254)

ソロ山行に必要なお湯の量は

現在、私が使用しているクッカーが「PRIMUS製ソロクッカーM」で最大容量が900mlなので、このクッカーでお湯を沸かすとすると最大で800mlが限界だと思います。

ガスバーナーなら燃料を気にすることなく使用できますが、アルコールストーブや固形燃料を火力として使用するとそうはいきません。アルコールや固形燃料の単位グラム当たりの熱量がガス(LPG)の半分程度なので効率よく使用しないと多量のアルコールや固形燃料を消費してしまいます。

たとえば、500mlの沸騰したお湯を得るには、20gの固形燃料で得られますが、30gの固形燃料を使用すると燃焼時間の半分は浪費となります。

アルコールストーブですと、500mlのお湯を得るにはアルコール量30cc程度でOKですが、実際に山で時々見かけるのは、アルコールをガバーと多量に入れて沸騰したら消火するというパターンです。

こんな使い方すればアルコールの消費は大きくなると感じます。だいたい消火後にアルコール燃料がアルコールストーブに何cc残っているのかも分からない状態だと思います。

特に、縦走などの長期間の山行には燃料管理が重要であり、一合炊飯ならアルコール量25cc、500mlのお湯を得るにはアルコール量30ccと言う具合に常に使い切ることが必要で、結果として燃料消費を抑えることが可能となります。

アルコール燃料の熱量はガス(LPG)の半分

   

燃料アルコールの熱量は24.0(KJ/g)、ノルマルブタンで49.2(KJ/g)
アルコール燃料はLPGの約半分の熱量です。逆に言えば、ガスバーナー使用時の同様な調理をするならアルコール燃料はLPGの約2倍の重量が必要だと言えます。燃料を浪費しない工夫が必要でしょう。

<参考DATA>

◆アルコールとLPGガスの単位グラム当たりの熱量

<単位>
KJ / g → キロジュール / グラム
Kcal / g → キロカロリー / グラム

    

水量800ccを沸騰させるアルコール量を検証

    

水500ccを沸騰させるアルコール量は約30ccと以前の検証結果から判明してますが、PRIMUS製ソロクッカーM(MAX:900ml)を使用する限り800mlのお湯を得るには、アルコール量は何cc必要なのか調べておく必要があります。
ソロ山行でお湯が800cc得られれば、山での朝晩の飯作りには十分なお湯の量だと思います。

アルコール量30ccで水500ccを沸騰出来るので、水800ccならアルコール量50ccでOKなのかと考えて、一番最初はアルコール量50ccで検証してみました。結果として、アルコール量50ccで沸騰OKなので、次に量を減らして40ccでやってみました。

    

用いたアウトドアギア

    

EVERNEW製チタンアルコールストーブ
(EBY254)

・ジェット孔が上下二段
・火力が強力
(参考)Trangia製アルコールバーナーより2割程度火力が強力(逆に燃焼時間が2割程度短い)
・超軽量 34g
・国内製造品

EVERNEW製ステンレス十字五徳

ストーブTOPとクッカー間の距離は15mm

(参考)
以前、「クッカーとの距離によって火力は?」を検証しましたが、十字五徳が最強の火力でした。

たぶん、下段のジェット孔が効いているせいだと思います。(下段のジェット孔までの距離は38mmとなります)

PRIMUS製クッカー イージークックNS
ソロセットM

(容量:MAX900ml)

・お湯を沸かせる量は最大800ml
・NS加工
・二合炊飯まで可能

現在、山で愛用しているクッカーです。
NS加工品でこびりつきが有りません。

フタは「ユニフレーム(UNIFLAME) UFシェラリッド300チタン 668146」
材質はチタンで価格1000円、個人的にはすごく気に入っているフタです。

検証方法

     

熱電対(K型)をクッカー内の水に漬けて温調計にて温度を測定しました。
100℃に達成した時点で沸騰したと判断しました。
熱電対と温調計での測定なので精度はかなり高いと思います。

アルコール量50ccと40ccの実際に加熱しているタイムラプス映像を撮影しました。

実際の映像は、編集してユーチューブにアップしてますのでご視聴ください。

タイムラプス映像から温度と時間ピックアップしてグラフ化

映像から、上昇温度と時間をピックアップしてグラフ化して判断材料としています。 

 アルコール量  100℃達成時間   消火時間  100℃達成から消火までの燃焼時間
40cc7分20秒10分30秒約3分
50cc7分5秒12分40秒5分30秒

    

アルコール量40cc、50cc共に約7分程度で水800ccが100℃達成(沸騰)します。
40ccで沸騰後から消化まで3分程度ですので、寒い時期はギリギリかもしれません。
50ccなら消化までの時間が5分30秒有りますので余裕かと思います。

ガスバーナーで水800ccを沸騰させるには4〜5分程度は通常かかりますので、アルコールストーブでの沸騰時間が7分程度なのはスゴイと言えます。

実際の映像をユーチューブにアップしました

3分程度の短編に編集してますので、気楽に視聴してください。

結果

EVERNEW製チタンアルコールストーブと十字五徳(距離15mm)、PRIMUS製ソロクッカーMを用いて水800CCを沸騰させることが出来るアルコール量は40ccです。100℃達成時間は約7分台であり、かなり短時間で沸騰できます。

ただ、アルコール量40ccでは100℃達成から消火までの時間が3分と短いため、気温が低い時には40ccでは沸騰しないかもしれません。
寒い時期はアルコール量は50ccに増やすなどの対策が必要と思います。

でもアルコール量40ccで加熱時間7分台で800ccのお湯が得られるなんてスゴイですね。

800ccのお湯が得られるなら、ソロ山行の晩飯ぐらいはこなせるのではと感じてます。

<後日記載>
2022年7月に飯豊山の切合避難小屋にてアルコールストーブのみを用いて朝晩の自炊をやってみました。アルコール量40mlで800ccのお湯を沸かして、アルファー米によるレトルトカレーとスープ、コーヒーなどが楽しめました。
朝も同様に800ccのお湯で朝飯を完了しています。山行で800ccのお湯があれば朝晩の食事を行う事が出来ます。一回あたりの食事は40mlのアルコール燃料の消費でOKとなります。

  


  

    

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